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辿り着いたPC3。辺りはすっかり暗くなっており、今から夜道に入る。
ここで、休息を取ると、夜間走行に向けた準備を行った。と言っても、GENTOSのヘッドライトを頭に装着しただけであるが…(笑)

これから登りに入る為、まだ汗をかくだろうと、特に寒さ対策を行わずにリスタートしたのだが、これがまずかった。
県道14からR315を約400m登る坂道。途中2度程下り坂もあるのだが、寒い!!
昼間あんなに暑かったのに、気温は一気に15度迄下がっていたのだ。たまらず、峠のトンネルを抜けた後、自転車を停めた。

先ずはウインドブレーカーを羽織り、少し小腹も空いていた為、PC3で調達したバナナを1本食べた。すると急激に睡魔が遅い、そのままトンネル出口過ぎの道路脇で横になった。ほんの5分程度であったが、少しは体が休まった。

リスタートして、山道を下るが、今度は脚の冷たさが堪えて来た。こんな事なら、さっきレッグウォーマーも着用すれば良かったと思ったが、Y尾氏とツインで走っていた為、直ぐに停まる訳には行かず、結局ホットコーヒを飲みたいという、Y尾氏の希望で、自販機がある所まで我慢して走って行った。山道の途中には、自販機等殆ど見当たらず、漸く徳佐の少し手前で右手に自販機を見つけて、ここで停まった。

冷えた体にホット缶コーヒー、身体が休まる瞬間なのだが、ここで、前の400kmの嫌な記憶が蘇った…
それは、同じような状況で飲んだホット缶コーヒーで、急激に体調を壊して、それ以降吐き気に苦しめられた事だ…
PC3迄絶好調だった胃袋が、やはりここに来て、少し不穏な動きをしてきた…えっ?またなのか~(泣)

ゆっくりと、胃をいたわる様に飲み干すと、サドルバックからレッグウォーマーを取だし、着用した。
しかし、Y尾氏は、今回のブルべにレッグウォーマーを用意して無く、下半身はレーパンのみ…、見てるだけで寒い…((+_+))



徳佐に着くと、この山道唯一のコンビニがある。次のPC迄随分距離がある為、ここで小休止する事にした。
他のランドヌールもどうやら同じ事を考えていた様で、続々とこのコンビニに集まって来た…
あまり食欲は無かったが、誰かがカップヌードルを食べているのを見て、急に食べたくなったのだが、遂に来てしまった。食べたいのに、胃が受け付け無くなる状態…何とか無理して半分くらいは食べたが、それ以上は無理だった…

少しだけ休憩して、再び山道へと進む。次の目標は最初のクイズポイントである。
その前に、峠を一つ越えなければならないが、夜間の走行は、段々と時間の感覚が麻痺して来て、今何時なのかが分からなくなってくる。まだ、夜半前なのだが、今朝は4時起床した為か、やたらと遅く感じる…かなりきつい…(>_<)

そして見つけた、クイズポイント…、「元気がでるっちゃ、○○○○のお店」伏せ字に入るのは、そう「フェスタ」!!
かなりふざけた(失礼)ネーミングである。これを見ても、全く元気は出なかったが、写真を撮っておく。勿論記録用。
そうこうしている間に、2名のランドヌールが追いつき、その後は4人パックとなった。

4人で走ると、照明がかなり明るく、全く街灯の無い山道では、とても走りやすい。暫く走ると、再び峠の登りとなる。
急勾配で、先頭を行く自転車がジグザグ走行となっていた。かなりスピードが落ちており、このペースに合わせるのが、かえって苦しく、ダンシングで先頭に立ってしまった。先頭に立って気づいたのだが、照明が暗い…電池が切れかかっていた…走りづらいと思った時、下りとなってしまった。

荒れた下り、コーナーも多く、かなりやばい…、次の瞬間、道の中央にかなり大きい木の枝が…
間一髪避けたが、後続に合図を送る余裕が無く、後は避け切れたかどうか…、しかし誰も落車は無かったので一安心…
暫く下ると、道がやや広くなり、丁度自販機もあったので、コーラ休息にする事にした。
2名のランドヌールとは、ここで分かれた…

PC4に到着する前、どこかの交差点の歩道で、もう一度休憩した。
自転車を倒して、自分も座り込み空を見上げてると、冬の星座たちが、昇りはじめていた…
そうか、もうそんな季節なんだと思いながら、ひときわ明るいシリウスを目に焼き付けて、再び走りだした…



◼️ 1:47 PC4ローソン到着【272.8km-close5:08】


3時間以上のリードタイムを残しての到着だったが、また胃をやられてしまっていた…
ここでは何も食べられず、水分補給だけとなった。仮眠する事も出来たのだろうが、何かに追い立てられるように先を急いでリスタートとなった。

PC4を出て少し走った所に道の駅があったが、やはり休む事無く、そのまま秋吉台へと向かった。
ここからの道は、良く整備されており、とても走り安いのだが、急速に体力は奪われていったのである…(-_-)



R435から県道242(秋吉台道路)の登り…そんなに急勾配では無いはずなのだが、もう脚が動かない…、ここまで付かず離れず走っていたY尾氏から徐々に遅れ出す。もう、追いかける余裕が無い…

丁度秋吉台を登り切る頃、稜線にオレンジ色のすじが…夜明けが間近に迫っていた…、なんて綺麗な夜明けだろう… 身体はもうボロボロだが、ここで朝を迎えられる事に喜びを感じながら、やがて頂上に辿り着いた…



次の目標は、2番目のクイズポイントである。秋吉台のとある案内板の色を答える事となっていた。
秋吉台道路を、今度は気持ちよく下りながら、指定の案内板を探す…、場所は「秋吉台のどこか…」なんていうアバウトなヒントだから、見落とさないように走っていると、それは突然目の前に現れた…

絶対見逃すはず無いよね…(笑)、こんなに目立ってたら…(^_^;)

ここでも色を憶えるのが面倒なので、記録写真をパチリ…
これで、今回のブルベのチェックポイントは全て終了、後はゴールを目指すのみとなった。

このクイズポイントで少しばかり休息を取った。今まで共に走ってきたY尾氏は、ここで一気に着替え始めた…
朝を迎えて、新しい下着に着替えられる彼が羨ましい…きっと気分も一新した事だろう。
自分は、朝を迎えながらも、600kmの時の様な爽快感が無い…たぶん寝てないせいだ…

彼が着替え終わるのを待って、リスタートを切った。



最後の峠が待っていた…
秋吉台で、もう登りは終わりかと思っていたら、最後に待っていた、県道31からJR美祢線を越えた県道267の上り坂
もう前を行くY尾氏の姿は遠くなり、やがて視界から消えた…
僅か200m程の登りなのに…、たいした勾配でも無いはずなのに、GARMINの速度計は一桁を指していた…
もう少しで峠というところで、遂に限界が来た…

山側の壁に自転車を立て掛け、道路脇に、そのまま倒れ込んだ…
睡魔が限界に達したのである。端から見たら、死体同然…、自転車を倒したままで、こうしていたら、きっと事故だと思われた事だろう。体の直ぐ横を、車や自転車が通り過ぎるのを、遠ざかる意識の中で感じていたが、もう動くことが出来ない…

どのくらいたったのだろうか、誰かの声がして目が覚めた…
「大丈夫ですか?」と声のする方を見ると、一人の男性が心配そうな目をしてこちらを見ていた…
思わず、はっとして、「大丈夫です、寝ていただけですから…」と答えると、男性は、前方に停めた車へと戻って行かれた。

本当に迷惑をかけてしまった。きっと、停まらずとも、気にして通り過ぎた車は、随分あったに違いない。しかし、「大丈夫です、寝ていただけですから…」なんて、峠道の横で言うセリフじゃない…(^_^;)

気を取り直して、リスタート。たぶん15分も寝てはいなかったと思うが、睡魔は遠ざかっていた。その代わり、急激に喉が渇いていた。ボトルの中は殆ど空になっており、自販機を探して走り出した。

この通りはかなりの田舎道で、自販機が殆ど無い…
やっと見つけたのは、県道38に入ってからだった。とりあえずコーラを飲み、そしてアクエリアスをボトルに満たした…
残りは50kmを切っており、もう登りは無い…時計を見ると、まだ午前8時前。上手く行けば、23時間を切れるかもしれないと思いペースアップを図った…

県道38から県道34へ。道は整備されており、また追い風に乗って、良いペースで走る事が出来た。残り25kmとなったところで、午前9時を迎えていた。ギリギリ行けるか…と思ったが、海岸通りのR9に出た途端、信号のオンパレード…
関門海峡をアンダーパスしたところで、午前10時を過ぎてしまった…




◼️ 10:05 ゴール 認定タイム23時間5分


今回のブルベ、絶好の天気、絶好のロケーションであったが、やはり観光ブルベとはなり得なかった…
前半は、思いの外調子良く走れたのだが、やはり深夜過ぎてから消化器がやられてしまった。(T_T)
でも、角島のエメラルドグリーンの海、山の中で見上げた星空、秋吉台の夜明け等、心に焼き付けられた風景は、今も鮮明に脳裏に宿っている… 非日常の時間と空間… それこそが、ブルベの醍醐味では無いだろうか… 
また、消化器の不調も、前回の600、前々回の400程では無かったので、少しずつは慣れてきたのかもしれない…

そうそう、ゴールに辿り着いた時、先にゴールされていた、ダンゴ虫会長から「死体が帰って来た…」の一言で、何故が元気になったのは何故だろう…

それでは、またね~(^_^)
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