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ここ最近の週末は、地元の朝練チームに参加して汗を流しています。
土曜日は、平日の2倍~3倍の練習距離があり、それこそ必死に走ります。
平地主体のコースでは、ave31km/h前後で走れるのですが、山道が加わると、途端にこうなります…
そして最後は遅れて殆ど一人ぼっちになるのです…(笑)



練習後は、自販機のある広場で、しばし団欒…
これも、また楽しいものです(^_^)



翌日曜日の朝は、今度はショップ連に参加。
この日は大盛況で、20名を超える参加者がありました。



前半は、平坦だったのですが、後半は二手に分かれて、私は山道コースに参加しました。
前日の疲れが残っており、かなり苦戦しましたが、以前よりはへこたれずに走れました。
練習の成果というより、きっとオーバーホールで駆動系のフリクションが減った事によると思います。




土日合わせて160km超走りました。朝だけの走行でも、結構距離が伸びるものです。



自宅に帰り着いて事件!!
今日に限って家族全員外出。鍵を持って出てなかった為、中に入れず(-_-)
そして、何故か全員連絡取れず…(T_T)
待つ事1時間、やっと次女が部活より帰ってきて、事無きを得ました…(^_^;)



午後からは、お休みして、ゆっくりしました~
たまには、昼間から飲んでも良いよね!(^o^)

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2014.06.25 最近は…
今年前半は、ブルベに明け暮れ…ちょっとオーバー?(笑)、先日の600kmでSRも取得し、さてこれからどうしようかと考えた時、もう少しタフに乗れる様になりたいと思って、早朝の練習を始めました。



平日は、基本的に自宅周りの道を約25km走ります。1時間弱の時間ですが、目一杯ペダルを廻してます。



週末は、朝練チームに参加させて頂き、レベルアップの為、必死に着いて行ける様に努力してますが、なかなか難しいです。レベルの違いがあり過ぎて…(笑)



本日、地元のヒルクライムで、初めてタイムトライアルをしました。大変きつかったのですが、目標が一つ出来ました。
今年中には、何とかクリアして、次のレベルへと向かいたいものです~^_^
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バイクをオーバーホールして、さて試走と行きたかったのですが、あいにくの空模様。仕方無いので、リニューアル後の初乗りはローラー台となりました。
久しぶりに、3本ローラーに乗りましたが、汗が物凄い(笑)
結局1時間で、ave45.7kmでした~^_^
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2014.06.21 リニューアル


このバイクに乗り始めて2年半。今までチェーン交換やシフト調整等、軽いメンテナンスはやって来たが、本格的なメンテナンスはやっていなかった事に気づきました。
特に、今年は1月からブルべに本格参戦して、200km~600㎞迄過酷な条件で走って、最近はダンシング時に異音が耳に着く状態でした。まだまだ、このバイクには長く乗り続けたいので、ここは、ひとつオーバーホールと行きましょう~

依頼したのは、いつもお世話になっている「クロスロードバイシクル」さんです。!(^^)!



新車持のバーテープはブラックで、昨年末レッドに一度巻き替えておりましたが、今回店主のMモッチさんの勧めで、ワイヤーのアウターとバーテープをホワイトにチェンジしました。
予想以上にすっきりした仕上がりで、これから夏に向けて涼しげでとても気に入っています。



ポジションも、ステムを2㎝程度下げて、少しスポーティに…
まだ、走っていないので感触はわかりませんが、最近は高負荷の練習をしているので、スピードアップに効果があるのではと期待しております。まぁ、自分の練習次第ですけどね(笑)



今回巻き替えたバーテープは、ただのホワイトでは無く、ディンプル部にカラフルなカラーが施されています。少し高かったのですが、お洒落でとても気に入ってます(^'^)
但し、Mモッチさんと同じものというのは、ココだけの秘密です(笑)

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夜明け間近、漸く暗闇の山道を抜け、PC3に到着した。
PC前の最後の下りで停まっていた一人のランドヌールを追い越したのだが、それが荒玉のH氏だと気づいたのは、俺がPCに到着した直後に彼が到着したからだった。思えば、昨日からずっと、彼とは抜きつ抜かれつで走っている。休憩ポイントが異なる為、一緒に走る事は殆ど無いのだが、要所要所でベテランの彼にアドバイスを貰えるのは本当に心強い。まだ止めずに走り続けられているのは、多分に彼のお蔭だと思って思っている。

明るくなって、少しだけ元気になった俺は、この後も走る為に、少しでも食べられそうなサンドイッチとヨーグルトを買った。
卵サンドは少し食べただけでやめたが、ハムサンドは何とか完食出来た。人吉DNFはひとまずリセットした。



PC3を出て暫くすると、朝日が昇って来た。昨夜からウインドブレーカー代わりにカッパを着て走行していたが、通気性が悪く、中が蒸れて気持ち悪い。途中のコンビニで一度立ち寄り、カッパを脱ぐ。走り出すと、かいた汗がウエアに付着し、かなり寒い。しかし、これから陽が昇ってくれば、やがて暑くなる事だろう。暫くは我慢だ…
今日も晴れで、昨日よりさらに暑くなるとの予報だ。平坦中心の今日のルート、この後灼熱地獄が待っているのか…

25km程で、人吉市内に到達した。久しぶりの大きな街並みだ。日曜日のこの時間、まだ多くの人々の活動は始まっていない。目の前に現れた人吉駅の案内を見上げて、ここで終了するはずだった思いをかき消し、先へ進む。
九州自動車道をアンダーパスして暫く走ると、いよいよ球磨川沿いの通りとなる。風光明媚なこの通りは、眺めは良いのだが、道幅が狭く、大型車をパスするのに神経を使う。
そしてもう一つ、殆ど寝ていない体で走っていると、ずっと続く同じ風景が強烈に眠気を誘う。

暫く走っていると、先方の岩側にバイクを停めているH氏を発見。何をしているのだろう。気になって同じ場所にバイクを停めると、そこは湧水が溢れていた。さすがH氏である。補給できる水場の知識が豊富である。以前ならボトルにはスポーツドリンクを満たしている為、たとえ湧水があっても補給する事は無かったのだが、昨夜からボトルには水しか入れていない。丁度空になりかけていた為、すかさず満タンにした。一口飲むと、柔らかい口当たりで美味しい!!



既に走行距離は400㎞を超えていた。前回悪夢の様なBRM315嘉麻400kmから比べれば、まだ元気な方だと感じていた。しかし、疲れは確実に体を衰弱さえており、何処か休むところは無いかと、道路沿いの施設を目で追いながら走っていた。
と、目の前に「さかもと」と言う道の駅の看板が目に入った。休むならここしか無いと判断し、すかさず、道路右側にあるこの施設立ち寄った。入り口直ぐの建物にベンチが置いてある。有り難い。ここなら眠れそう…
建物の奥の方から何やら話し声が聞こえてくるが、特に気にせず、ベンチに直ぐに横になった。寝すぎてしまうのを防ぐ為、iPhoneのタイマーを10分にセットして…
横になった瞬間に直ぐに意識は遠くなった…と思ったら、iPhoneのアラーム音!一瞬で10分経過したのである。
たった10分だったが、熟睡した頭はかなりすっきりとしていた。
陽はだいぶ高くなって来たが、まだ暑さはさほどでは無かった。すっきりした気分で再びペダルを漕ぎだしたのだった。



■ PC4(441.4km) Result:09:25/Close:12:24:

PCに着くと、先着していたH氏が休んでいた。ここ迄、付かず離れずで走って来たが、この後はもう最後まで会う事は無かった。1時間程前までは、暑さもそこそこだったが、ここにきて相当暑くなっていた。今日は、昨日にも増して暑くなるという予報。本当に恨めしい…
早朝にサンドイッチを食べただけだったが、やはり食欲は無い。ここでもアイスクリームとミネラルウォーターのみを補給した。残りはまだ160㎞もある。通常のロングライドに匹敵する距離だ。しかも6月1日とは思えない暑さなのだ。ここで長く休んでいても、さらに暑くなるばかりだと考え、アイスクリームを食べ終わったら、早々にPCを後にした。

暫くは県道14号を宇城市に向けて北上していた。先程寄ったPCでは食べたいものは無かったのだが、うどんなら食べられそうな気がしていた。走りながら店を探していた、「ヒライ」の看板が目に入った。ブルべでは良く利用する店だ。店の前を見ると、2台のロードバイク、どうやら先客が居るらしい…。
先客は、ガッツリと天ぷらうどんを食べていたが、もちろん天ぷら等胃が受け付けるはずもない。注文したのは、かけうどん。チケットを買い、席で待つ。冷水器の水を何杯もおかわりしながら、やがてうどんが出来た。ちゃんと食べられるだろうか?少しずつ少しずつ、麺をゆっくりかみしめながら、時間をかけて食べた。食べ終わる頃、先客はとうにリスタートしていた…

県道14号を北上し、やがて松橋を過ぎると左折して県道294号へと移った。ここまで来ると、随分見慣れた風景となってくる。たしかBRM119熊本200kmでは南下した道だ。まだまだ、ゴールは遠いのだが、知っている場所迄来ただけで、随分気持ちが軽くなる。


(Y氏撮影)

一瞬だけR57を通り、R501に入ると、ますます身近な通りとなってきた。
太陽は、頭上高く上がり、真夏の日差しが容赦なく体力を奪って行く。島原湾を走り、天水への登りを必死になって登った時、前方に見覚えのある顔が… 荒玉サイクリングのY氏である。何と応援に駆け付けてくれていたのだ。
最も疲れている時に、とても嬉しい。まだ元気がある姿を見せたかったのだが、写真の通り「よれよれ」である。
自分では、もっとシャンとしているつもりであったが、写真は嘘つかない。屍の様な姿であった…

仲間から力を得て、あと少し…でもないか、R501で玉名をぬける頃だった。
トラブル発生…、サイコンとiPhoneに電源供給していたモバイルバッテリーが切れてしまった。
iPhoneだけなら、十分持つはずだったのが、途中からサイコンへも電源供給した為、予想以上に消耗していたのだ。
今回、キューシートもiPhoneで表示していた為、電源が落ちたら為す術が無い。いつも電子機器に頼るのは危険だと言われ続けていたが、ここに来て本当に危機に陥った。iPhoneのバッテリーは20%を切っていた。

先ずは、iPhoneを機内モードにして、電源を落とす。電源の消耗を最小限に抑えるためだ。そして、サイコンが生きている間、サイコンのナビにて走行。だが、和水付近で、遂にサイコンのバッテリーが切れた。
この後は、矢部谷峠が待っているが、暑さもピークとなり、丁度田舎の商店を見つけて一休みした。
休み終わって、スタートしようとした時である。後方より、3名のランドヌールの姿が…
あ、このトレインに乗れば、ゴールまで行けると考え後ろに着いた。良く見ると会長のトレインであった。

後ろについた後、挨拶して一緒に走らせて欲しいとお願いし、トレインに参加させてもらった。
しかし、一人で走るより、随分楽に走る事が出来る。勿論体力の消耗も少ないのだが、精神的にも随分助けられた。
そして、ラスト前の矢部谷峠も、それ程苦労する事無しに越える事が出来た。
峠を下れば、最後のPC5は間近である。



■ PC5(538.9km) Result:15:38/Close:18:56:

既に、残り100㎞を切っていた。先輩ランドヌールから、残り100㎞を切ったら、何かが変わると聞いていたが、何も変わらなかった…ただ絶望的に疲れているだけだった…胃の不調は相変わらずで、ここで補給したのは、やはり水だけだった。
ここから先は、一度試走していた為、いざとなれば、キューシート無しでも走れそうな気がしたが、やはり一緒に走った方が楽に決まっている。暫く休んだ後、一緒にリスタートした。

八女から久留米に入る時、それは起こった…
本当に一瞬の出来事であった。最初何が起こったか分からなかったが、視線を前に落とした時、全てを悟った。
GPSサイコンが落下したのである。少し前からサイコンの振動が激しいなとは感じていたが、それがブラケットの爪が折れかかっていた事だとは気付いて無かった。そして限界に来た瞬間、爪が破損し、一瞬にして落下したのだった。
運が悪い事に、後方より車が来ており、落下したサイコンは飛ばされ、サイコンの全機能は永久に停止した…

バイクを停め、とりあえず残骸は拾い走り出したが、落胆した気持ちは、ただでさえ疲れた体に追い打ちをかけた。
しかし、ここは気持ちの持ちよう。こいつが身代わりになってくれたんだ、怪我しないで走っていられるのは、こいつのお蔭だと自分に言いきかせた。すると不思議な事に、徐々に気持ちは前向きへ変わっていった。

久留米市内を抜け、筑後川を渡ると、もうゴールは目の前に近づいてくる。
しかし、ここで思わぬ難敵出現。向かい風だ。川を渡る迄は、あまり気にならなかった風が、川向こうの県道738号線に入った途端、強烈に襲ってきた。前方を行く二人のバイクからずるずると遅れだしていたが、もう一人に支えられて何とか走り続けた。だが、もうスピードを出すことが出来ない。R322で甘木を過ぎた後、峠前の最後のコンビニに立ち寄った時、これ以上迷惑をかけられないと、会長他2名のランドヌールに別れを告げた。ここまで引いてもらい、本当に有り難かった。一人であれば、もっと大変だっただろう。先に送り出した後少し休んでいたが、急に吐き気をもよおしコンビニのトイレにて、またしてもリバースしていた。殆ど食べていない為、胃液しか出ない状況ではあったが、少しは楽になった。



いよいよ本当の正念場である。最後の峠「八丁峠」を越えたら、ゴールの嘉麻は目前となる。
しかし、この峠越えは想像以上に手強いものであった。4月に一度試走し登った峠ではあったが、今日は別物だ。
試走時の距離感と全く異なるのである。次のコーナーを過ぎたら峠に着くと言う予想を、何度も何度も裏切られ、いっこうに辿り着かない。もう気力のみで走っていた。そして、いつの間にか夕闇が迫っていた。薄暗くなって行く山間の景色。二日目の夜が来る前に、何としても山を越えなければと、ただそれだけを考えペダルを漕いだ。
そして遂に、峠が見えた。見覚えのある峠の目印、あと100m、50m、10m … 
峠では、上空の視界が開け、思ったより明るかった。少しだけ休憩して、さぁ、後は下るだけだ!


(M氏撮影)

登った距離が長ければ、必然的に下りも長い。600km連続して走る事によるダメージは、至るところに出ていた。
その中でも、掌は、何度も繰り返して来た、ダウンヒルで負荷がかかり、腫れ上がっていた。
下り坂は、普通なら楽しいものだが、今は苦痛でしかない。常に掌に振動と加重がかかり、一刻も早く、この長い坂道を終わらせたかった。やっと麓に辿り着いた時は、もう辺りは暗くなっており、明るいうちにゴールする事は叶わなかった。

R211が見えた!昨日スタート時に通った道にやっと辿りついた。ここからゴール地点迄は一直線だ。
懐かしい景色が、次々と目に飛び込んでくる。あの小高い山を越えたら、ゴールだ。
ジョイフルの看板が見えてきた。そして遂に…

      ゴーーーーーーーーール!

■ ゴール(603.5km) Result:20:09/Close:23:00:
■ 認定タイム:37時間9分




本当に長い戦いであった。ゴール地点には、既に走り終えた多くのランドヌールの姿があった。ゴールした喜びは大きかったが、それ以上に身体のダメージは、やはり大きかった。前回の400kmよりはましであったが、やはりゴール後に談笑する余裕が無く、また疲れから睡魔が襲って来た。仮眠しなければ、とても帰れる状況に無く、取り急ぎバイクを車に乗せて、フロントシートを大きく倒し、横になった。
どのくらい経っただろう…感覚的には30分くらいであったが、時計を見ると既に午前0時を過ぎていた…
3時間半も寝ていた事になる。もう辺りには人影もなく、スタッフも撤収済みであった。
最後にスタッフにお礼を言えなかった事がとても心残りである。次回こそは、もっと余裕を持って走りたいと考えていた。

これで、本当に長い二日間が終了した。先ずは無事走り終える事が出来た事に感謝しよう。
何度もくじけそうになったが、自転車仲間やスタッフからの応援、励ましによって最後まで走れた。
たった一人では、とうにDNFしていただろう…本当にありがとう!



落車したサイコンである。2年半の間、色々なところをこいつに案内してもらい走った。
ブルベにチャレンジする気になったのも、こいつがあったからだ。本当にありがとう、そしてさようなら…

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ただ目の前を通り過ぎる、車の流れを眺めていた。
夜11時を過ぎても車が絶えないR10。通りに面したPC2で今、殆ど生気を無くし、半ば死にかけた様に店の前に座り込み、壁に寄りかかっていた。
何か食べなくてはと思うが、既に胃が拒絶反応を示しており、冷たいアイスくらいしか喉を通りそうに無い。
他のランドヌール達は、しっかりと食事をしており、とても羨ましい。食べられなくなった時が終わりだ…そんな声が遠くから聞こえてくる様だった。どのくらい経ったのだろうか、ここで眠る訳にもいかず、何処か休める場所を探す為、再びルートに戻ろうとしていた。
R10の右側にあるPCからは、道路を渡らなければスタートが出来ない。目の前をひっきりなしに通り過ぎる車が一瞬途絶えた隙をぬって、リスタートしたのだった。
走り出して直ぐに県道24号へ右折。ここから本当に長いミッドナイトランがスタートした。

海岸線に近いこの辺りは、静かな住宅地の様だった。思えば今日は土曜の夜、もっと早い時間ならば、立ち並ぶ家の明かりの中に、家族の団らんを感じる事が出来たであろうが、深夜0時近くでは、もう殆ど明かりは見えなかった。
それでも、南九州自動車道をアンダーパスする迄は、人の営みを感じる景色であったが、やがて風景はもののけ達が支配する世界へと変貌して行った。

喉の渇きは癒すのは、もう水だけにしていた。あれだけ好んで飲んでいたスポーツ飲料が、実は胃にダメージを与えていたのでは無いかと考えていた。しかし、この時なぜか急にコーラへの欲求が高まった。理由は分からない。
身体が欲する物イコール体内から欠如したものでは無いのか。コーラのあの甘い喉ごしを求めて、何度となく自販機に立ち寄り飲み干したのだった。きっと糖分が欠如していたのだろう…

走りはじめて30km、左手に大きなダム湖が見えだした。一ノ瀬ダムだ。ここ迄走ってくる間に、仮眠出来そうな施設は無かった。ブリーフィングで確認した屋根付きのバス停は、まだ先なのか…

深夜の山間の道は、とても不気味である。ヘッドライトに照らされたオブジェクトが、一瞬怪しげなものに見えてしまう。その瞬間全身に鳥肌が… あるはずのない人や物に見えてしまうのだ。
もう、いくつものトンネル、コーナーを抜けた事だろう、終わり無く続く深夜の山道。自分では、そこそこスピードを出しているつもりだが、実際には非常に遅いペースであった。夜は、速度感覚が麻痺するらしい。

あるコーナーに差し掛かった時、灯が見えた。宅配便の看板と自販機そしてベンチ。ここで、休憩するか。
冷たい水を飲みながら、もう頭の中では、人吉でのDNFが明確な予定となっていた。夜が明けたら、この長いサイクリングも終わりだ…

午前2時半、ブリーフィングでも案内があった、仮眠候補地の川の駅が見えて来た。
入り口前の売店に自販機とベンチが並んで、先客のランドヌールが1名座って休憩していた。
今夜の宿はココにするか。バイクを停めて、とりあえず自販機で買おうとした時、先客よりホットは品薄との声。
ホット?、さっきまで走っていた俺は、勿論冷たい飲み物を買ったのだが、この時思いのほか気温が低かった事に気づいて無かった。ランドヌールと次のPC迄の距離を確認した後、売店横の軒下のベンチで仮眠した。

寒い!!、汗をかいた体が冷えて、本当に寒い。ベンチに横になっていたが、寝るに寝られない。だがじっと我慢していると、昼間の疲れのせいか、やがて意識が遠のいていった。
どのくらい経っただろう、ふと時計を見ると3時半だ。約1時間は寝た様だ。
やはり、睡眠は最善の休養だ。とても浅く短い、眠ったか眠らないかの睡眠であっても、目覚めた後は、随分疲れがとれていた。冷え切った体は、走り出せば直ぐに温まるだろう、これからPC前の最後の登りに入るのだから…

そう言えば、この道は鹿が出ると聞いていたが、ここ迄見かけはしなかった。だが、もうすぐ峠というところで、闇夜に光る青い二つの目。鹿だ!!ヘッドライトをその方向に照らすと、そそくさとそいつは道路より立ち去った。
さて、仮眠リスタート後、ずっと登り続けた道もいよいよ終わりを告げようとしていた。とその時、前方に突然照明に照らされた構造物が…、最初それが何か巨大な船の様に見え、何でこんな所に船が?異次元に迷い込んだ様で、またしても全身に鳥肌が…
近づくにつれ、ようやくそれが「横谷トンネル」の入り口である事が分かった。

トンネルを抜けると、一気に下りとなる。暗闇に支配されていた山道は、もうすぐ太陽にその座を明け渡そうとしていた。徐々に明るさを取り戻し、おどろおどろしかった山が、次第に清々した風景に変わって行った。
人はやはり自然の一部である。日の出とともに活動し、日没とともに休むのが人の体にとって一番適しているのだと思う。だから、朝とともに、何故だか少しずつ元気になって来て、あれほど決めていたDNFを、もう少しだけ走ってみようかという気にさせた。



■ PC3 (361.4km) Result:04:55/Close:07:08

何故かサイコンの誤差が約1kmある。その間、もしかしたら異次元を彷徨っていたのかもしれない…
さてこの後は、いよいよ最終章、灼熱の最終日へと続く…



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ほんの数日前の出来事なのに、あれは現実だったのだろうか?
日常を全く逸脱した経験。普通の生活ではありえない環境…
夢?…いや悪夢だったのか…
しかし、あれはやはり現実。身体に今も残る痛みが、それが現実だったと教えてくれる。
それでは、長い長いサイクリングの話を始めよう~(笑)


福岡嘉麻を起点として、大分、熊本、宮崎と九州四県を走り抜ける、超長距離コース
獲得標高6,200mは600kmブルべとしては突出している訳ではないが、前半200㎞迄に、1000m超え2峠を含む5峠越えで、4000mは登ると思われる。まさに「阿蘇望」級である。
ここを40時間以内に完走出来るのか…



スタート・ゴール会場である、「嘉麻スポーツプラザ」に到着したのは、午前6時過ぎ。
随分朝が早くなったものである。夏至迄1ヶ月も無いこの季節、夜明けは、遥か早い時刻にやって来る。
会場には、スタッフと数名の参加者が集まっており、その後も続々と集まりだした。
ここに集うランドヌールたちは、もう旧知の仲であり、これから始まる長い冒険に踊る心を秘め、自然と笑顔が溢れ出していた。その後に待っているはずの苦痛を知ってか知らずか…



やがて、時は6時半を過ぎ、スタート前の重要なブリーフィングの開始である。
キューシートNoに沿って注意事項が次々と周知されて行くが、一番気になるのが、何処で仮眠出来るかである。
全行程600㎞に及ぶ今回のブルべでは、仮眠は必須。出来るだけ睡眠環境を良くしたいのは誰でも考える事である。
丁度1週間前に試走された経験をもとに、いくつかの仮眠ポイントが告げられると、それを聞き逃さない様、耳をそばだてたのだった…



80ポイント以上もあるキューシートの注意事項が延べられると、皆スタート準備へと入って行った。
それにしてもいい天気である。今年は兎に角天候だけには恵まれていた。
今年参戦した200、300、400、いずれも晴れである。逆に参戦していない400、600はいずれもハードなstormy weather!
天候次第で随分装備が変わるはずである。まだまだ始めたばかりの俺にとって、装備軽減はありがたい…
そして、午前7時を目前にスタート…というところで、突然会長より鶴の一声…
「PC1、PC2はクローズ無し」つまり、時間制限なしの通過チェックへと変更されたのだった。
しかし、言い換えれば、それだけ今日のブルべが過酷だと言うことを暗に示されただけだったのかもしれない…



午前7時スタート。嘉麻市スポーツプラザを出て、先ずはR211を南へ向かう。
30台以上のロードバイクが集団となって、早朝の嘉麻市内を駆け抜けて行く。傍目に見れば、集団サイクリングである。しかし、数キロも進めば、徐々に山道へと入り、自ずと集団は離散して行く。
俺はと言えば、スタート時には先頭集団にいたのだが、バックポケットに入れていたティッシュを落下させ、早々に後方へと下がったのだった。それでも、最初の峠「嘉麻峠」を越え、小石原を下る頃には、前方の集団を捉えていた。
別にブルべはレースでは無い。飛ばす必要も無ければ、順位も関係ない。制限時間を有効に使い、安全確実にゴールする事が重要である。その為に、事前に走行計画する事はブルべの重要なルーチンだと考えられる。
さて、追いついた集団は、聞こえて来る会話から、今回数名参加された海外勢(香港)のランドヌールの様だ。また、前方には、荒玉ランドヌールのH氏の姿も見える。暫くは、この集団について、効率良く距離を稼ぐ事とした。



小石原から夜明けへと下り、今度は日田から小国へとR212を登り始めた。集団はいつの間にか7台程のパックになり、かなりの高速で快調に飛ばして行った。5月も最終日、もう新緑とは言わないのかもしれないが、緑は本当に鮮やかだった。しかし、前日日本最高気温を示した日田市近辺は、今日もぐんぐんと気温が上昇してくる。まだ、午前10時に届くか届かないかの時間だが、早くもボトルは空になりかけていた…



真夏の中距離ライドならば、ダブルボトルで臨むところだが、5月の長距離ライドでは、もう一つのホルダーには、ツールボトルが占有していた。経験豊富なランドヌールならば、トリプルホルダーの装備をしているのだろうが、ここはこまめに補給するほか無い。日田から小国へのルートは、走り抜けるには気持ち良いが、補給する場所が殆ど無い。空になりかけたボトルをだましだまし使いながら、視線は自販機を探しているのだった。



やがて、道路右端にポツンと佇む自販機を発見。ここで、集団とはおさらばである。車も人通りも殆ど無い静かな山道。バイクを自販機横の柵に立て掛け一呼吸。容赦なく照りつける日差しを手でかざしながら、汗を拭きとる。
まだ、スタートしたばかりだ。しかし、この暑さはなんだろう。とても五月の陽気では無い…
汗を拭きとった後、いつものスポーツ飲料を自販機から取り出した。手に取ると、冷たく冷えたペットボトルから、大粒の汗が。思わず額に当て、火照った身体を冷やしていた。ボトルにチャージする前に、先ず一口。のどの渇きを一気に癒すこの飲料は俺のお気に入りだった…この時までは。



これから、本格的な山岳地帯となる。ハンガーノックにならない為にも、ここでジェルを補給した。実はこのジェル、トライアスリートのK嬢より先日貰ったものである。彼女に感謝しながら、一気に胃の中へと流し込んだ。
静かな山間、聞こえてくるのは鳥のさえずりと、吹き渡る風の音、そして小川のせせらぎ。休息する間、数名のランドヌールが俺の目の前を通り過ぎて行った。すれ違う時はいつも同じ、お互いの健闘を願い、声をかける。



登り続けた坂道が少し穏やかになると、そこはもう小国だ。自然に囲まれていた国道が、一気に賑やかとなる。
小国、脳裏をよぎるのは、自転車乗り、いや自転車乗りばかりでは無いだろうが、喫茶「茶のこ」である。左腕の時計に視線を落とし今の時刻を確認したが、まだオープンの11時には随分間がある。ちぇっ…、待つ訳にはいかないな。
ブルべの途中で「茶の子」に寄り、一服する計画は断念せざるを得なかった。
仕方なく、次に目に飛び込んで来たコンビニにショートストップ、追加の補給と若干の体重軽量化を果たした。
外に出てリスタートの準備をしているところに、ショップに到着したのはH氏である。彼は、俺より前を走っていたはずであるが、何故か?話を聞けば、「茶のこ」に立ち寄った…、しかしオープン前で店には入らず、外にある水場でボトルへの給水は果たしたそうだ。



一足先にショップを後にし、ここからR212を一気に阿蘇外輪山頂上迄上る。長い上り坂だ。
BRM315嘉麻400kmでも登った道だ。きつさも長さも分かっている。更にこの後も繰り返されるヒルクライム、無理は禁物と、自販機を見つけては、インターバルをとる。



やがて長い坂を登り切ったところにある、県道12号を横切ると、ここから先は、一気に内牧迄の下りである。
壮大なダウンヒル、路面も良く、景色も良い、申し分のないご褒美だ。坂はきつい、しかしこの爽快な走りが出来るからこそ、坂を嫌いにならずにすんでいる。天気が良いからなおさらだ。
但し、登った時間の何分の一かの時間で、楽しい時間は終わりを告げた。
R212から少しだけR57を経由し、いよいよ本日最高到達地点への坂が待ち受けていた…



阿蘇駅前を左に折れると、県道111号、阿蘇パノラマラインとなる。ここから15kmの上り坂の先に、本日最初のチェックポイントが待っている。丁度お昼を迎えた太陽は、容赦なく頭上に降り注ぐ。
暑い、本当に暑い。風が殆ど吹いていないのだ。頼む、向かい風でも良いから吹いてくれ…と心で叫んでいた。
遮る物の無い灼熱の登山道、多くの観光客が訪れるこの道を、今必死にペダルを漕ぐ俺たちは、何に取り憑かれているのか。観光バスから見下ろされる俺たちは、きっと奇人に見えた事だろう。
最初白んでいた青空は、高度を増す毎に青が濃くなり、今や紺碧の青空へと変わって行った。



途中何度も立ち止まり、遂に辿り着いた、有人チェックポイント!リザルトは13時24分であった。
目の前にバイクラックがあるのも気づかない程疲れ、スタッフからの掛け声に、引きつった笑みで答えるのがやっとであった。タイム的には十分余裕があるが、体力的に全く余裕が無い。
スタッフにリスタートを告げると、向かった先は、後ろに佇むロープウエイ乗り場だ。別に阿蘇山火口に向かう訳ではない。この施設内で休憩する為だ。バイクを売店カウンター横に立て掛けると、目の前にソフトクリームの案内が。
無性に食べたい。即座に注文し、中のベンチに座ってゆっくりと堪能したのだった。
5分の休憩予定が、結果的に20分程も休んでしまった。本当に疲れていたからだ。

そして、今度が本当のリスタート、去年「阿蘇望」で登った、最初の登山道を、今日は下る。
下り初めて、間もなくおとずれる「火の山トンネル」。中に入ると、一気に冷える。直前迄の暑さが、一瞬のうちにかき消され、全身を冷気が包む。体中にかいた汗が、一斉に冷えて凍えそうだ。しかし人は我が儘なものである、さっきまで、あれ程太陽を憎んでいたのに、今や、すごく恋しい…
トンネルを抜け出すと、再び熱風が体を包み、ほんの一瞬だけ、心地良い暖かさが、しかしやはりそれは一瞬だけの快感であった。再び、暑さとの戦いが始まった。
登りのパノラマラインと違い、下りは工事箇所が多い。おまけに路面には砂が浮いている箇所が点在し、本当に神経を使って下った。間違っても落車はゴメンだ。
再び阿蘇盆地に下り、県道111号を左折してR325に入ると、もうPC1は目の前だ。



■ PC1 (139.0km) Result:14:27/Close:16:16

PCでは、日差しを避ける為、店の側面に休憩場所が確保されていた。ランドヌールが休める様にシートが敷いてある。いつもスタッフの心遣いが嬉しい。バイクを壁に立て掛け、ここで遅めの昼食だ。しかし、なんて遠いPC1、通常のサイクリングならば1日かけて走る距離だ。暑さにやられた身体は、水分ばかりを欲しがり、あまり食欲が無いが食べる事もブルベでは、重要な要素だ。食べられなくなったら、本当にやばい…、本当に…、でもやはりこの後、食べられなくなるのだが…



キャットアイのサイコンは、僅かに誤差があったが、ここまで非常に良い精度を保っていた。デジタルキューシートとの組み合わせは、今日も上々である。
シート上で十分に休養を取るランドヌール達。なかなかリスタートにかからない。俺も、予定時間を過ぎても立ち上がる事が出来ず、暫く空を見上げて休んでいた。それは、この後に控える本日最大の難所「飯干峠」に挑む気力を蓄えていたのだった。そして、15時を過ぎた頃、遂に意を決してリスタート!



PC1を出ると、角を左折し県道117号へと向かった。市街地を通り抜け、暫く走り県道151号に入ると、いよいよ道が狭くなる。車1台がやっと通れるほどの田舎道で、走りながら、この道で合っているのか不安がよぎる。たまらずバイクを停め、iPhoneでルートラボを確認。コースは間違いない。
さて、飯干峠の前には、もう一つ峠が待っていた。「中坂峠」だ。この山道はどこか似ている、そう、地元のオレンジロードに酷似した雰囲気だ。阿蘇のパノラマラインと違い、この田舎の山道は木々が豊富で、上手い具合に日よけになってくれる。これは有り難い。5kmちょっと登ったところで、もう峠に到着した。だが、これで終わりでは無かった。この後25㎞に渡りアップダウンが続く山道を走り、ようやく「飯干峠」のスタートラインに到達した。
既に日差しは大きく西に傾き、もうそこまで日暮れが迫っていた。
日没までに越えられるのか?急ぐしかない。
だが、本格的に登り始める前に、田舎の商店が目に入った。そして、先行していた一人のランドヌールの姿も…
ここが最後の補給ポイントか、迷わずバイクを停めたのだった。
店の前には、切り株で作ってある椅子が無造作に並んでおり、休むには丁度良い。
保冷庫の中を物色し、目に留まったマンゴージュースを手に入れた。
この時、またしても胃の調子を崩し始めていた。紙パックのジュースを、半ば強引に飲み干すと、少しだけ切り株の椅子で休憩してスタートした。
日が暮れる迄に早く峠を終わらせたい気持ちが強く働き、ややペースを上げて進むと、前を行くランドヌールを次々と追い越した。今日の登りはこれで最後のはずだと自分に言い聞かせながら…
辛い、本当に辛い、さっき飲んだジュースが胃の中で暴れている。全身の筋肉疲労に加えて、内臓までが不調。前回の轍は踏みたく無いのだが、身体が言う事を聞かない。
登っても登っても終わらない坂道。谷を挟んで大きく湾曲した山道は遥か彼方まで続いている。
また、さっきまで走っていた道が、気がつけば、足元遥か彼方の眼下に見える。
しかし、遂にその登りも終わる時が来た。もう、夕日も沈みかけた頃、ようやく峠に到達したのだった。
そして、道路端の側溝にバイクを落として、記念写真を撮ろうとした時だった。
まずい!一気に胃が裏返った。次の瞬間すべてをリバースしていた。



峠で数人のランドヌールと会話しては、動く事が出来ず先に送り出していたが、まだここは185㎞地点。
PC2迄残り100㎞…とてつもなく遠い。胃の中が空になり、少しは体調が戻った事を確かめると、再び走り出したのだった。
この道の下りは、ブリーフィング時の忠告通り、グレーチングが危険である。道路よりかなり飛び出しており、スピード出して乗り上げたら、リム打ちは避けがたい。常にブレーキレバーを握りしめたまま、長い下り坂を下ると、耳川沿いに出た。
ここからは、緩やかな下り坂だが、時折登りも出現する。辺りはもうすっかり夕闇に包まれており、2灯の明かりを頼りに、ひたすらペダルを漕ぎ続ける。時折すれ違う車のヘッドライトがやけに明るく、一瞬視界を奪われる。
耳川が随分広くなったと感じられる頃、やっとR10に合流した。途端に車通りが多くなり、それはそれで疲れるものだ。
疲れはもう限界に達しようとしていた。頭の中では、DNFの3文字がかなり現実味を持って浮かんでいた。
兎に角PC2迄辿り着かなければと、残りの距離だけをカウントダウンし、そしてやっとその場所はおとずれた。

■ PC2 (284.5km) Result:22:49/Close:02:00

はたして完走出来るのか…、続きはミッドナイトランへ続く…
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